デザイン思考に対して批判的な記事を見かけるようになった背景
最近、デザイン思考に対して批判的な記事を見かけることが多くなってきた。
TL;DR
- デザイン思考は自社のビジネスモデルを破壊する可能性がある
- 「ユーザーが本当にほしかったもの」を追求すると自己否定になる可能性がある
- 破壊はインパクトがでかいのでステークホルダーの理解、企業文化の醸成と覚悟が必要不可欠
- このあたりがうまくできず批判的になってしまう
デザイン思考に批判的な記事
- デザイン思考が生んだ、問題解決というデザインの「誤解」|designing
- 超要約: デザイン思考に取り組んだのにビジネスが好転しない
- 世界を変えるはずだった「デザイン思考」はどこで間違ったのか|Hiroshi Maruyama
- Design thinking was supposed to fix the world. Where did it go wrong? | MIT Technology Review
- 超要約: デザイン思考を使えばイノベーションが起こせるって触れ込みだったのにパイロット版で終わる
個人的なデザイン思考に対する思い
- 「UXデザインの教科書」「はじめてのUXリサーチ」を読んで概要をざっくり知っている程度で経験が少ないので判断できない
- 「デザイン思考」≒「フレームワークに則ってやれば問題解決できる」という誤解からの失望のせい?
デザイン思考に取り組んできたデザイナーの意見
- 筆者が考えるイノベーションがAppleだとすると、レアケースだけをチェリーピックしている
- 小さい革命を積み重ねるのが本質なのに、デザイン思考でやろうとしていることの尺度が異なる
- できたものを売ってきてくれ → 課題に注目し選ばれるようなソリューションを提供すること
- 技術ありきではなく、ユーザーの課題ありきで考えるチャレンジがデザイン思考
- ユーザーの課題を見つける作業から、ビジネスを企業としてできるか
- 企業の得意分野でやろう(ビジネスが勝っている状態)とするのは、デザイン思考ではない
- ビジネス視点が強くなると、ユーザー視点から離れてしまう
- 経済合理性、効率性より大事なことがある = デザイン思考
- 大事なことはユーザーの課題
- 乗り越えるべき合理性や効率性が苦手
- 環境や状況が問題
- ステークホルダーの理解が必要
- 合理性や効率性がなくても、ユーザーの課題を解決をするにはステークホルダーへの説明が必要
- 役員や投資家が喜びそうなものを選びがち
- モノづくりに対するマインドセットを変えないとうまくいかない
- クリステンセン教授: ジョブ理論
- 芝刈り機
- 性能や機能をアピールしがち
- ユーザー的には機能よりも芝刈りしないで良い状況になってほしい
- ユーザーが本当にほしいものは「伸びない芝」
- ビジネスモデルの破壊する決断ができるか
- 破壊は怖いので現状維持をしようとする力が働く
- 芝刈り機
- 海外の大学ではデザイン思考が溶け込んでいるのでワードとしてでてこない
- 現在はさらに踏み込んで「共感」などが重視されている
- デザイン思考が企業文化にあっているところではイノベーションを起こせる